「西海岸: the West Coast」はワシントン州、オレゴン州、カリフォルニア州を総じて呼ぶ言い方ですが、本当の西海岸はそれらの州の太平洋岸です。
北から南までの太平洋岸沿いを通るのが「101号線」です。東の1号線から順に、南北に通る国道は奇数が割り振られていて、西海岸3州には97号線、旧99号線(I-5に昇格)、101号線の3つの道路が通っています。
「本土48州の西の果て」を意味するのが101号線。
ゴールデンゲートブリッジのような壮大な景色もあれば,
先に紹介したクジラがいるような場面もあれば
助手席越しに野生の動物（エルク）がいることも・・・
この西の果て道路は先の記事で紹介したような、クジラがみられる本当の海岸沿いを走る場合と、海岸の山がちな地形を避けて内陸を通る場合があります。
内陸を走るケース、カリフォルニア北部
カリフォルニアの北中部から南部まではかなり道が整えられていて, 時速60マイル (約100 km/h) 以上で走れる山道や高規格なフリーウェイになっているケースが多くありました。
海岸沿いでは対向の2車線道路がほとんどで, スピードが出せる場面は限定的でした。
10月にもなると夕暮れが早く, カリフォルニア州北部にあるRedwood 国立公園内では,太平洋岸から吹き付けるキリと深い闇に包まれ, 車窓からみえるものは真っ暗闇の原生林。
もう、恐怖としか思えない状況に陥りました。(楽しい!!)
原生林については後の記事に譲ることとして, 今回は海岸沿いのお話を。
津波対策:
こんな標識があちこちにありました。
「津波浸水域 ここから、ここまで」 を英訳すると
Entering / Leaving Tsunami Inundation Area
です。
先の3/11津波で流されたものの中に, 高校の授業で使用していたボートがあったそうですが うつ伏せになったまま, フジツボをたくさん付けながら 2年かけてカリフォルニア北部のCrescent Cityに流れ着いたそうです。
現地の方が漂着したボートをきれいにして, 日本に送り返したとのこと。
その心温まる話が絵本になっていました。
国立公園の売店で日本語の本を見かけるのはすごく珍しいことです。
陸前高田の高校とカリフォルニアの高校で学生間が交流を深めた、ということです。
心温まる話になんだか泣けてきました。
西海岸を襲った主な津波: だいたい100年に1-2回起きるみたいなのですが, 主な記録によると
3/28/1964
アラスカ沖で発生したマグニチュード9.2の地震により, 大きな被害が出て 11名の方が犠牲になったとのこと。
3/11/2011
カリフォルニアにも津波が襲い、停泊していた漁船が洗い流されたり、桟橋が壊されたりする被害があり、1名が犠牲になったとのこと。これは日本では知り得ない情報でした…。
現地の方によると, 僕が行った日はちょうど大規模な避難訓練が行われる日とのことでした。
「もしxxとなったら」を自分で想定し, どう動くべきかを予め考えて備えておくのが大事なんだとおっしゃっていました。
…当然といえば当然ですが, いざ実際にやってみようと思うと難しいものです。
「100年に1回」
「1000年に1回」
などなど 大変頻度は低いものの影響が大変大きいものに対して, 安全対策費用をあてがうことは, 意思決定者にはとても判断が難しくなります。官民問わず, 決定される意思は経営状態に大きく左右されることでしょう……
うーん。安全対策って難しい。
小難しい話はおいといて, 次の記事はカリフォルニア北部の原生林についてのお話です。お楽しみに！
^^ 北: オレゴン州のクジラ ^^
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vv 南: Redwood National Park 原生林のドライブスルー vv
アメリカでドライブ！西海岸縦断編
アメリカでドライブ！もくじ
